ラーニングピラミッドという言葉をご存知でしょうか?
近年、学習定着率を効果的に上げる方法として注目されているので、どこかで耳にしたことがあるかもしれませんね。
この考え方に基づいて勉強すれば、学んだことがしっかりと身について成績が大幅アップすることも期待できますよ!
今回は、教育業界でも積極的に取り入れられつつある「ラーニングピラミッド」という概念についてご紹介しますね♪
ラーニングピラミッドは学習方法と定着率の関係を示すモデル
ラーニングピラミッドとは、学習方法と定着率の関係を示すモデルのことです。
「学習ピラミッド」や「学習の円錐」と呼ばれることもあります。
ピラミッドの下ほど、学んだことが身につきやすいってことだね!
図の中にもある通り、学習定着率50%以上の学習方法をアクティブラーニングと呼びます。
身近な例で言うと、授業を聞いているだけでは頭に残らないってことですよね。
従来の日本の学校教育では「講義」が中心だったので、これは効率が悪いということで最近では文部科学省もアクティブラーニングの導入を推進しているそうです。
私はオンライン講師として「他の人に教える」ことを仕事にしていますが、そのおかげで学んだことを忘れることはほとんどないんですよ。
もちろん間違ったことを教えるわけにはいかないので記憶が曖昧なことは指導前に復習しますが、ちょっと思い出す程度でイチから学び直すことは滅多にありません。
学習定着率を上げるためには、アクティブラーニングを積極的に取り入れることがとても効果的なんです。
学習定着率の高い"アクティブラーニング"を取り入れよう!
勉強したことをしっかりと身につけたいけど、アクティブラーニングって具体的にどうすればいいんだろう?
これまで授業を中心に勉強してきたのであれば、アクティブラーニングに分類される「グループ討論」、「自ら体験する」、「他の人に教える」という学習方法をどのように取り入れたらいいのかわからないかもしれませんね。
でも難しく考える必要はありません。
この3つの学習方法を簡単に取り入れるにはどうしたらよいか、導入例を考えてみました。
「グループ討論」の導入方法
「グループ討論」というと堅苦しく感じてしまいますが、私は友達とざっくばらんに雑談する感覚で勉強に関する話をすればよいと思います。
でも、普段どうでもいい話しかしない友達と真面目に勉強の話をしようとすると、「ガリ勉」と思われて引かれちゃわないかな…?
日頃から学校で過ごす時間の長い友達と、急に勉強の話をするのはちょっと恥ずかしかったり、ためらいを感じたりするかもしれませんね。
私も学生時代を振り返ると、勉強の話を気軽にできる友達とできない友達がいたので、実は勉強仲間を作るのがもっとも高いハードルかもしれません。
そういう場合は、今はスマホを持っている学生も多いので、SNSを活用するのはいかがでしょうか?
ネット上にはいろんな人がいるので、同じレベルで討論ができる仲間がきっと見つかるはずですよ。
最初はちょっと困ったときに相談することで、話すきっかけを作ればいいと思います。
話しているうちに議論が白熱することもよくあるので、まずは勉強の話をする仲間を見つけましょうね。
「自ら体験する」の導入方法
勉強において「自ら体験する」とは、本番を想定した形式で問題演習をすることが一番近いと私は考えます。
勉強が苦手な生徒にありがちなのが、「授業を聞いただけで理解したつもりになっている」という状態です。
私も指導している生徒から、
先生の言ってることは何となくわかる気がするけど、いざ問題を解こうとしてもどうやって解いたらいいのかわかんない…
と言う声を聞くことは時折ありました。
これはラーニングピラミッドの中で「講義」を受けている段階で止まってしまっている状態なので、学習定着率が低いままなんですよね。
いきなり実戦形式で問題を解くことが難しいなら、「デモンストレーション」から取り入れて徐々に理解度を高めることをおすすめします。
「デモンストレーション」は、誰かが実際にやっている様子を見学することを指します。
私も、説明しただけでは生徒の理解が十分でないなと判断した時は、実際に目の前で問題を解いて「デモンストレーション」をします。
そうすることで、説明を聞くだけよりも問題を解く方法をしっかりと理解してもらえることが多いんですよ。
「デモンストレーション」で問題を解くイメージを固められたら、「自ら体験する」ことでさらなる学習定着率の向上を目指しましょう。
具体的には、解き方のわからない問題があれば先生や友達に解いてもらい、その後に解いている様子を思い出しながら自分でやってみる、という方法がおすすめです。
身近に質問できる人がいなければ、私のようなオンライン講師をぜひ頼ってくださいね。
1人でも多くの生徒の疑問を解決するために活動しているので、気軽に質問していただければと思います!
「他の人に教える」の導入方法
「他の人に教える」、これは文字通り誰かに勉強を教えるということです。
この学習方法は、「自ら体験する」までの段階と比べてグッとレベルが上がると私は思います。
その分、学習定着率の向上効果もとても大きいです。
他人に教えた経験がないのであれば、ぜひチャレンジしてほしいなと思っています。
誰かに教えることは、「どうやってその答えにたどり着いたのか」「なぜそのように考えるのか」を熟考するいいきっかけになります。
「自ら体験する」ことで問題を解けるようになったら、次は「これを知らない人にどうやって説明しようか」と考えてみましょう。
そして、できればそれを実際に誰かに教えてみてください。
もちろん、いきなり上手に教えなければならないなんてことはありませんよ!
私は今でこそ講師の経験を積んで、「わかりやすかったです」と生徒に言ってもらえることも多くなりましたが、最初は「何言ってるのか意味不明」と文句を言われるなど、たくさんの失敗をしました。
おまけに「もっと優しく教えてほしい」なんて言われる始末です…。
(こればかりは性格なのでなかなか直りませんが、褒めることは常に意識して改善に努めています!)
最初はうまく教えることはできないものだ、と割り切ってまずはやってみることが大切だと私は思います。
数をこなすうちに自然と考えが深まり、教え方も上達してくるものですよ。
弟や妹がいれば1番きっかけを作りやすいと思いますが、相手は年上でも年下でも同い年でも構いません。
親しい人に勉強を教える練習をさせてほしいとお願いして、「他の人に教える」という学習方法を少しずつ取り入れてみてくださいね!
まとめ
- ラーニングピラミッドとは、学習方法と定着率の関係を示すモデルのことである
- ラーニングピラミッドの下層は"アクティブラーニング"と呼ばれ、学習定着率が高い学習方法とされている
- アクティブラーニングに分類されるのは、「グループ討論」、「自ら体験する」、「他の人に教える」の3つの方法である
- アクティブラーニングは、身近なところから取り入れることが可能
ラーニングピラミッドとは何か、アクティブラーニングをどのように取り入れたらよいか、ちょっとでもご理解いただけたでしょうか?
この記事の内容を意識するだけでも、勉強のやり方を改善するきっかけになるのではないかなと思います。
今までやったことのない方法があれば、ぜひ一度試してみてくださいね。
今回ご紹介したことが、あなたの成績アップのきっかけになれば嬉しいです♪